石破総理が方針を“二転三転”させた「高額療養費制度」について、きょう、国会で野党側が追及しました。厳しい立場に立たされている石破総理ですが、ここにきて、また新たな“火種”が浮上しています。

立憲民主党 徳永エリ 参院議員
「メディアでは、今回の見送りは与党の党利党略なんではないかと」

野党の追及の矛先は、石破総理が今年8月の負担上限額の引き上げを見送ると表明した「高額療養費制度」についてです。

立憲民主党 徳永エリ 参院議員
「参議院選挙が終わったら、今回と同じような引き上げ案が出てくるんじゃないか。そして今度は強行されて決まってしまうんではないかと心配いたしております」

石破総理
「私どもは選挙目当てで、このようなことをやっているのではございません。強行することもいたしません、以上は明言しておきます」

一方、自民・公明両党の幹部は、けさ、「年金改革関連法案」をめぐり協議。この法案が国会の新たな“火種”になろうとしています。なぜなのでしょうか?

けさ、都内のホテルに集まった自民・公明の幹部。いまの国会に提出予定の「年金改革関連法案」について、立憲民主党などの野党に協議を呼びかけることを確認しました。

この法案、▼厚生年金の受給者の年金額が一時的に目減りするほか、▼企業側の負担が増す内容などを含むため、与党の一部から参議院選挙への影響を懸念し、先送りを求める声が出ているのです。これについて野党側は…

立憲民主党 大串博志 代表代行
「本当であればもっと早く政府・与党は対応策を考えて提案し、議論しておくべきであったことにもかかわらず、また先送りするのかという思いで、いま見ています」

野党からの苦言に石破総理は国会で…

石破総理
「ご負担というものを考えながら、この制度の永続性をどう図っていくかということで、成立を期すということのためにどのような形がよろしいのかということを与党の中でも検討している」

先送りになれば、再び政府の意思決定が「二転三転している」との批判にさらされることは必至で、石破総理の政権運営はさらに追い込まれることが予想されます。