国会では5日、参議院で新年度予算案の実質的な審議が始まりました。がん患者団体の理事が参考人として出席し、高額療養費制度の自己負担額の上限引き上げについて、「命のためにいったん立ち止まり丁寧な審議をしていただきたい」と訴えました。

立憲 田名部匡代参院議員
「制度見直しに関して訴えたい思いなどがあれば、率直なご意見を聞かせていただきたいと思います」

全国がん患者団体連合会・理事 轟浩美さん
「今回の大幅な引き上げにより、治療を諦める方を生んでしまうことは確実であることから、今回、今年8月からの初年度引き上げもやめていただき、命のために、まずは一旦立ち止まっていただきたいと切に願っております」

参議院・予算委員会で5日、新年度予算案の実質的な審議が始まりましたが、立憲民主党は、高額の医療費がかかった場合に患者の自己負担を抑える「高額療養費制度」の負担上限額の引き上げ方針を全て凍結するよう改めて求めました。

また、参考人として出席した全国がん患者団体連合会の理事を務める轟浩美さんは、「8月に政府が行う限度額引き上げが多くの患者にとって大きな一撃となり、治療中断に追い込まれ命を落とす患者が生まれてしまうことを強く危惧している」と指摘し、「今年8月からの初年度引き上げをやめ、命のためにいったん立ち止まり、丁寧な審議をしていただきたい」と訴えました。