(ブルームバーグ):出生時の性別と自認する性が異なるトランスジェンダーの人々によるパスポート(旅券)申請を審査する米国務省の職員は、「出生時の生物学的性別」を示す証拠に基づき、自動的に男性か女性に分類するよう命じられた。
ルビオ国務長官が署名した今月8日の文書によると、トランスジェンダーの人々や、性別の表現が従来の規範に当てはまらない人を幅広く指す「ジェンダーノンコンフォーミング」の申請者について、領事業務を担当する職員はパスポートに男性でも女性でもない「X」の表示や、出生時の性別以外の性で自らを認識したいという要望を考慮しないよう指示を受けた。ブルームバーグ・ニュースが同文書を確認した。
この文書によれば、「X」を尊重するのではなく、政府職員が「出生時の生物学的性別を証明する利用可能な全ての証拠」に基づいてトランスジェンダー申請者の性別を男性、または女性と決定し、その決定事項をパスポートの申請書に記載すべきだとされた。
国務省からコメントは得られなかった。
「X」削除
「X」は、連邦政府の文書で性自認が男女どちらでもない「ノンバイナリー」やインターセックス、ジェンダーノンコンフォーミングと見なす人々を認めるため、バイデン前政権によって2021年に設けられた。世界的には、こうした選択肢を提供している国は少ない。性自認の問題を調査するウィリアムズ研究所によると、米国には推定160万人のノンバイナリーの人々がおり、そのうち1万6700人が毎年「X」のパスポートを申請する可能性があるという。
トランプ政権はその後、バイデン前政権の取り組みを後退させ、連邦政府は男性と女性のいずれかの性別しか認めず、変更はできないとする大統領令で、政府発行の全ての文書から「X」の選択肢を削除するよう指示。トランプ氏の大統領令は法廷闘争に発展している。
ルビオ長官は文書で、出生時の生物学的性別を証明する十分な証拠がない場合、トランスジェンダーの申請を保留するよう国務省職員に求めた。そうしたケースでは、申請者には出生時の生物学的性別を示す書類の提出が義務付けられるべきだとした。
原題:Rubio Tells Staff to Assign Sex to Trans Passport Applicants (1)(抜粋)
--取材協力:Kelsey Butler.
もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
©2025 Bloomberg L.P.