(ブルームバーグ):米カリフォルニア州ロサンゼルスおよびその周辺地域での山火事を巡り、消防士らが消火活動に奮闘する中、その被害額は同地域で数十年ぶりの大きさになると推計されている。出火原因は調査中だが、最近の気象パターンや地域特有の環境条件が火災を助長した。今回の山火事がなぜこれほどまでに壊滅的な被害をもたらしたのか。以下にその理由を示す。
なぜ火災がこれほど急速に広がったのか?
南カリフォルニアは干ばつに見舞われている。1月9日のラニーニャ現象の発生宣言に至った気象パターンにより、太平洋で発生した嵐はカリフォルニアをそれて北西に向かった。さらに、ロサンゼルス近郊の異常な気圧パターンにより、本来ならアラスカ湾からやってくる冷たい嵐が遮られた。この地域では昨年4月以降、まとまった雨が降っていない。
研究者らは、冬季の長引く干ばつは海洋の温暖化と関連している可能性が高いと指摘している。海水の温度上昇によって、北米全域の天候に影響を及ぼすジェット気流が本来の軌道から外れる可能性があるという。
ただ、ロサンゼルスの気象現象の一つはこれまで通り発生した。太平洋岸に向けて強く吹く、暖かく乾燥した季節風のサンタアナ風だ。同地域のあらゆる植物を乾燥させ、燃えやすくし、火災の悪化につながっている。
なぜ火災がこれほど破滅的なのか?
最も大きな二つの火災がロサンゼルスの高級住宅地パシフィック・パリセーズ地区と、その東方にあるアルタデナ市およびパサデナ市をまたがる地域で猛威を振るっている。これらの地域は、人が住んでいないエリアと人の活動によって開発されたエリアとの移行地帯の典型だ。
カリフォルニア大学マーセド校の火災レジリエンスセンターのディレクター、クリスタル・コールデン氏は、家屋が可燃性の高い低木や樹木に近接していることが多いため、これらの地域の山火事では特に壊滅的になり得ると述べている。
なぜ鎮火が難しいのか?
消防士らは水不足と闘っている。ロサンゼルス地域の消火栓は市営の水道システムの一部で、日常的なニーズを満たし、個々の建物火災を消火するのに十分な水圧を提供しているが、これほどの激しさと規模の火災を鎮火するには不十分だ。
消防士の活動は強風によっても妨げられており、空中消火もできなくなっている。
原題:Why the Los Angeles Fires Are So Devastating: QuickTake(抜粋)
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