塩澤さん:
ボロ電に初めて乗って、岡島百貨店でランドセルを買ってくれてね。

2人の兄が戦地へ

幸せだった生活は戦争が始まったことで一変…。2人の兄が、戦地に行く出征の時を迎えます。

塩澤さん:
負けるとは思っていない。

小学生だった塩澤さんも喜んで送り出したといいます。しかし、これが最後の別れになりました。

やがて兄たちから手紙が届くようになります。検閲を受けているため戦地は明らかにされていませんでしたが、守雄さんの手紙には南国の風景と分かる丁寧な絵が添えられていました。

塩澤さん:
今どこで何をしているのだろう。南国ということは間違いないのだけれど。

進さんに向けた手紙も…

戦地から兄が書いた手紙
「お前は3年生か。一生懸命勉強してお父さんお母さんを安心させてくれ」

幼い弟を家に残した兄たちの気遣いが垣間見えます。

しかし兄からの手紙も出征から1、2年で途絶えました。