男女9人が亡くなった山梨県の中央道・笹子トンネルの天井板崩落事故を受けた対応です。

遺族側が要望していた道路を管理する中日本高速道路の社員との意見交換会が、事故から10年以上がたって初めて開催されました。

意見交換会の開催は、31日に開かれた中日本高速道路の定例記者会見で明らかになりました。

意見交換会は5月10日に横浜市内のホテルで開かれ、事故当時、道路の安全管理や復旧業務などを担当していた40代から50代の社員15人と、事故で亡くなった石川友梨さんの両親が参加しました。

このなかで、事故後に対応した業務や、現在行っている安全性向上に向けた取り組みについて意見を交わしたということです。

中日本高速道路 小室俊二社長:
事故後の教訓の風化の防止、安全性向上の取り組みの深化につながると考えている。ご遺族の皆様の要望に一つ応えることができた。

遺族側は事故原因の解明に結びつく意見交換が必要とし、今後はさらに現場に近い立場の社員との対話を要望しています。

亡くなった石川友梨さんの父 石川信一さん:
(意見交換の開催は)大きな進展だと評価している。ただし、実施内容はパフォーマンスの色合いが強い。真実を語っていただくことが一番なので、できるだけ情報交換してもらうことを強く願うばかり。

中日本高速道路は、ほかの遺族の参加などを含め今後の開催を検討することにしています。