リニア中央新幹線のトンネル工事をめぐり、5月に入って山梨県と静岡県のトップ2人が攻防を繰り広げています。
騒動後、24日に初めて2人が顔を合わせ、静岡の川勝知事が長崎知事に謝罪し、リニアの情報共有を深めることを確認しました。


24日午後、東京都内で開かれた関東地方知事会議。

長崎知事は静岡県の川勝知事の隣に座りました。

笑顔も見られ和やかな対面でしたが、リニア工事を巡る考えには大きな隔たりがあります。

リニアのトンネル工事に伴い、JR東海は地下水の状況などを調べるため、山梨側から静岡側に向けボーリング調査を行なっています。

地下水が流出することを懸念する静岡県は、JR東海に対し静岡県が合意するまで県境の区間を掘削しないよう文書を提出しました。

この行為が反感を買い、長崎知事は山梨の水の問題であり、水が流出する科学的根拠が必要と不快感を示していました。


24日の会議の後、川勝知事は行政権に抵触するようなことを起こしたことを長崎知事に謝罪し、山梨県の行政に関与・干渉することは全く考えていないと話したことを明かしました。

そして長崎知事は謝罪を受け入れたということです。


山梨県 長崎幸太郎 知事:
コミュニケーションを改善したいし、最終的な着地を見出す努力をする。若干のさざ波でしたが、(今回の)さざ波をいかしていければ。

両知事はお互いの幹部の間に窓口を設け、リニアについての情報共有を図ることを決めたということです。