フィリピンのマニラで山梨県内の男性2人を保険金目的で殺害したとして死刑判決を言い渡された男の弁論が最高裁判所で行われ、弁護側は改めて犯行への関与を否定しました。一方、検察側は上告の棄却を求めました。

この事件は2014年と2015年にフィリピンの首都マニラで共犯者らを通じて実行犯を雇い、韮崎市の鳥羽信介さんと笛吹市の中村達也さんを保険金目的で殺害したとして笛吹市の無職 岩間俊彦被告(49)が殺人などの罪に問われているものです。

これまで一審、二審ともに死刑判決が言い渡されていますが、岩間被告は一貫して無罪を主張し上告していました。

20日は最高裁判所で弁論が開かれ、弁護側は首謀者は共犯の男で岩間被告は犯行に関与していないなどと改めて無罪を主張しました。

一方、検察側は一連の事件はいずれも岩間被告の関与なしに遂行するのは困難で、首謀したのは明らかなどと指摘。一貫して否認し共犯者に罪を押し付けていることから反省は皆無などと上告の棄却を求めました。

鳥羽信介さんの父 和郎さん:
(控訴審判決から)3年半たちまして長かったんですけど、やっと始まって、次回にちゃんとした答えが出てくると思って期待したい。

なお、一連の事件では、共謀したとされる男女3人の有罪判決が確定しています。