芽胞になると熱や乾燥に強くなる特徴があります。大釜などで食品を大量に加熱調理すると、中心部は無酸素状態になり、他の細菌が死滅してもウエルシュ菌は芽胞の状態で生き残ります。その後、食品の温度が45℃程度に下がると、芽胞が発芽して発育を始めます。
大量に増えたウエルシュ菌を食品と一緒にたべることで、小腸内で増殖して菌が芽胞の状態に変化する際にエンテロトキシン(毒素)を産生します。
この毒素の作用で下痢などの症状を起こします。
食中毒の症状
ウエルシュ菌による食中毒の症状は、食べてから約6~18時間後に現れます。多くは12時間以内に発症し、主な症状は下痢と腹痛です。嘔吐や発熱はまれで、1~2日で回復することがほとんどです。
原因食品
原因となる食品は、カレーやシチュー、麺のつけ汁、野菜の煮付けなど多種多様な煮込み料理です。