市街地の被害が注目される中、あの日、手入れをしていた斜面では…。

「ご覧いただけますでしょうか、土砂崩れの現場です。この斜面がざっくりと削り取られています」

揺れの直後に大規模な地すべりが発生。

浅川博仁記者:
「今は整備されているこの斜面、幅100m高さ100mが地すべりを起こし、こちらの川をせき止め、さらに建物の1階部分まで土砂が流れ込みました」

崩れ出した土砂が民家を巻き込み、川を越えて対岸に到達。
13棟が土砂に埋もれ、34人の尊い命が奪われました。

震災から2年後…。
土砂に埋もれた跡地に地すべり資料館が開館しました。

ここで活動を続ける地元のボランティアグループがあります。

「1.17、17日の朝、灯ろうを慰霊碑の前に並べるんですけど」

地域住民79人からなる「ゆりの会」です。

震災後、雑草だらけの斜面に草木を植えて整備し、災害を風化させないため当時の様子を次世代に語り継いでいます。