自宅使用商品が充実

川﨑さん
「ご自宅需要の商品も開発しておりまして」

近年人気という「自宅使用商品」とは、進物用の包装ができない代わりに安く販売されている品物のこと。

川﨑さん
「お客様の要望が年々増えておりまして、そういったものを増やしていこうという流れがここ数年できております」

今年は、昨年より20点増やして210点を展開。今年お中元コーナーに増えたアイテムのうち4割が自宅使用商品とのことです。

川﨑さん
「新型コロナの5類移行で、商品をご持参されるような方も増えてくるかと思いますが、ぜひ井筒屋で商品をお選びいただきたいです」

このように、百貨店ではギフト需要の維持を目指して、県産品や簡易的な包装で安く手に入る自宅需要商品など、さまざまな施策が行われています。川﨑さんによると、今年の取扱い商品数は昨年より50点多い1970点。自宅需要商品はこのうち210点。県産ギフトなど特集を実施しているということです。

大手ネットショップは「カジュアル化」

一方で、大手インターネットショップ・楽天の担当者にも話を伺いました。なんでも今年の傾向は「進む!お中元のカジュアル化」なんです。

大手インターネットショッピングモール 楽天。お中元の市場規模が、年々減少傾向にあるなか、楽天の夏ギフトの流通規模は成長傾向にあります。

楽天グループ楽天市場マーケティング部・本間萌さん
「一つはユーザーの買い場として、EC(ネットショッピング)が伸びてきているところもあるかと思います」

ところで、お中元のカジュアル化とは?

本間さん
「今までの形式ばったお中元というよりは、親しい間柄の家族や友人に贈るという傾向が見られてきています」

その傾向からか、いままで贈答には欠かせなかった「のし」を付けずにギフトを購入される方が増えてきているそうなんです。

本間さん
「フォーマルなお中元というのが、市場としては縮小傾向にあるので、親しい間柄の方へのギフト、手土産などにどんどん市場を拡大していければと考えています」

“特化型”カタログギフトも人気

本間さんによると、取扱商品は現在約220万点。人気商品はゼリーやスイーツ、うなぎなどのグルメと、お酒類などのドリンクだということです。また、親しい人だからこそ、その人がほしいお中元を贈りたいというニーズが高まっていて、特化型カタログギフトが人気なんだそうです。現在5万点のカタログギフトを取り扱っているということです。

お中元のイメージが変わりましたか?ただ、日ごろの感謝の気持ちというのは今も昔も変わらないものだと思いますので、お中元をきっかけに、日ごろの感謝の気持ちを伝えてみるのもいいかもしれませんね。