現地消防士に言われた「一緒に探させてください」

竹田さんの班は3日間活動。2人を見つけましたが、いずれも亡くなっていました。家族と連絡が取れなくなった現地の消防士と行動を共にしました。
竹田さん
「ついてくれた方は一緒に活動させてくれって、石巻の消防職員の方が言われたんですよね。活動服着られて、奥さんと娘を探しているんです。『一緒に探させてください』って言ってこられましたね」
大切な人を奪い去り、ふるさとの姿を変えてしまう地震や津波の恐ろしさ。竹田さんはいまも決して忘れていません。東日本大震災発生12年。管理職として、後輩の指導に当たることが多くなりましたが、最前線にいた時の思いは変わりません。

竹田さん
「やっぱり最後まで現場で活動できるようにするのが、我々消防官としての使命だと思っています。消防士の士は武士の士ですので、やはり刀も研いで技も磨いて、いつでも現場で活動できるっていう態勢をずっと持ち続けて、これからの消防人生を歩んでいきたいなと思っております」
1人でも多くの命を救いたい。大勢が亡くなった被災地を知るからこそ、竹田さんはひときわ強い思いで命の重みと向き合い続けます。













