今シーズン流行している主流のインフルエンザウイルスでは、分析した9割以上が「サブクレードK」と呼ばれる変異株であることが明らかになっています。医師は、感染が広がりやすい点に注意を促します。

全国的に感染が拡大し、県内でも猛威を振るっているインフルエンザ。国立健康危機管理研究機構が、国内で流行している主流のインフルエンザウイルスに感染した患者の検体を9月以降に分析したところ、およそ96パーセントが「サブクレードK」と呼ばれる変異株でした。「サブクレードK」は、A型のうち、H3N2が部分的に変異したインフルエンザウイルスです。

山口県小児科医会の会長で、たはらクリックの院長田原卓浩医師は、過去の感染による抗体が働きにくい性質によって、感染が広がりやすいと注意を促します。

たはらクリック 田原卓浩院長
「最近流行したものではない姿で流行している。変異が多くて今までに経験したことがない人が多いだろうということで推測されています」

ただ、予防については、手洗いやうがい、マスクの着用など基本的な対策が重要なことは変わらないといいます。

田原院長
「きょうからはずいぶん寒くなってまいりましたけども、がまんして換気を定期的に行う、そういった対策が非常に大切になってくるだろうと思います」

今年の症状は発熱、頭痛、せきなどに加え、吐き気や下痢などの胃腸症状も見受けられるということで、症状が出た場合には、早めに医療機関を受診してほしいと話しています。