本格的な春を感じる暖かさとなった中、陽気に誘われて体長70センチの人気者が冬の眠りからさめました。
山口県岩国市の吉香公園にあるレストラン「わたぼうし」。
21日、従業員が店の奥の納戸に向かい声をかけます。

納戸の中にいたのは・・・なんと大きなカメ。
わたぼうし 代表 大原美沙世さん
「かめ吉、起きよう。そうそう起きよう、かめ吉」

寝ぼけ眼ながら声かけに反応して、一生懸命はい出そうとします。

体重おそらく50キロ以上、2人がかりで台車に乗せて運び出すことにしました。
台車で店の中を通り、連れ出したのは店の中庭。

3か月ぶりの外の空気をかみしめるように、ゆっくりした歩みでデッキの上を進みます。
かめ吉の住まいがある中庭に下ろしたいのですが、重くて抱えられません。

そこで居合わせたお客さんが手伝ってくれることに。4人がかりでかめ吉を移動させます。

またウサギを連れた別のお客さんは、ウサギとカメの2ショットを撮影。
人気者の面目躍如です。

かめ吉はケヅメリクガメという種類で、名前は男前ですがメスで15歳。
15年前、わたぼうし代表の大原美沙世さんの息子さんがペットショップで購入しました。
そのときはマッチ箱に入るほどでしたが、今は体長70センチにまで成長しました。
コロナで客足が遠のいた5年前、大原さんは屋外でお客さんに楽しんでもらうためかめ吉を自宅から店に連れてきました。
今では看板娘です。

かめ吉の入店とともに「かめ吉最中」の販売も始めました。
もなかには辻占いが付いていて、このひと言が心に刺さると評判です。
大原さんが調べたところ、ケヅメリクガメは冬眠しない習性だそうですが、かめ吉は毎年冬眠にします。
秋が深まり寒くなると、従業員がかめ吉を店内の暖かく静かな場所に移し、かめ吉は誰にも邪魔されず冬の眠りにつきます。
数日前に寒の戻りがあったためいったん動きが止まったそうですが、寒さが収まったきのうあたりから目覚めのアピールが始まりました。

大原さんは15年間、かめ吉の成長を見守ってきて彼女に教えられることがとても多いと言います。
わたぼうし 代表 大原美沙世さん
「ケヅメリクガメって検索すると、どれを見ても冬眠はしないって書いてあるんです。でもかめ吉は12月になったら眠って3月になったら起き上がってくる。人間も人間とはこうあるべきだとかこうやって生きるべきだって決めつけることがあるけれども、個体によってそれぞれ違ってもええんよねっていうのをかめ吉から学んでおります」
かめ吉は久しぶりの太陽の光にまだ半分寝ているような顔ですが、暖かい空気を体いっぱいで受け止め春を感じているようでした。
気温の上昇とともに徐々に目覚め、1度エサを食べて排せつすると完全に冬眠からさめ、元気に動き始めるということです。













