改革に「理解」も課題は山積
山口県中体連は、今回の「改革」に「理解」を示しています。

山口県中学校体育連盟 村瀨充俊会長
「顧問が引率をして監督もして審判もしなければいけないというところで、大会の運営についても大会当日だけではなく早い段階から準備を進めなければいけませんので、担当される先生方は大変ではないかなと」
教員の長時間労働が社会問題化する中、引率や大会の運営・準備など負担を軽減することも背景のひとつです。
村瀨会長
「2026年に全中が山口県で引き受けなんですけど、陸上競技と剣道の2種目あるんですけど、その専門委員長については今から先宿泊の準備から監督者会議、当日の流れを決めていかなければいけませんので、そろそろ準備を始める段階ではないかなと思います」
小学生も競技除外は「悲しい」

水泳も「全中」が実施されなくなる競技のひとつです。今の小学6年生が中学3年生になるタイミングで全中が無くなります。
渡邉蒼太さん(小学6年生)
「9競技の中に水泳が入っていたのはとても悲しくて、全中は中学生スイマーだけが出られる唯一の大会だから大会が無くなるのはさみしいです」
豊島寛規さん(小学6年生)
「無くなるのは悲しいです。全中が無くなってもクラブチームの全国大会をチャンスを逃さずに頑張って行きたいと思います」

指導者の國本大海さんは中学2年生の時に全中に出場しました。4×100メートルフリーリレーで4位に入賞しました。自身の経験もあるだけに全中の重要性を感じています。
周南スイミングクラブ指導者・國本大海さん
「夢の1つではあるかなと思います。全中に出場してそこから先にもっと速くなりたいという気持ちが芽生える子もいれば、全中を目指して頑張る子もいるので」
変革期の中学校スポーツ
1979年から続く「全中」。中学校スポーツの在り方は変わろうとしています。
村瀨会長
「今後はそれに代わるような大会だったりスポーツを楽しむような機会を作っていく必要があると思います。子どもたちのためにも間に合わせなければならないと思いますので、今年度中に中国中体連で検討を始めないとなと思っております」
少子化の波と働き方の変化。解決は簡単ではありません。その一方で、子どもたちの「夢」や「目標」も守りたい。難題に、向き合わなければなりません。今回取りやめが決まったのは9競技ですが、残る11競技について、日本中体連は開催期間を3日以内、経費を30パーセント減らす目標を立てています。