母親の忍さんは、蓮さんを学校に通わせないという選択をしました。蓮さんの命や、尊厳を守るためです。蓮さんは言語理解などに優れた能力がある一方、表現が苦手などの特性があります。忍さんはとにかく登校させたい学校から蓮さんを守るために、医師から発達障害の診断を得ました。「障害」という診断には大きな決断が必要でした。
忍さん
「人って障害ってつかなくても運動が得意な人苦手な人、歌がうまい人下手な人っていろんなのがあると思うんですよね。その延長線上であって、その得意不得意をこれからこの子が生きていくうえでどうやって生かしてあげられるかなと」
蓮さん
「YouTubeとかゲームを作ったりして稼いだお金で、稼げるかわからないけどいっぱい稼いだら親孝行の時にも使うし、不登校でもちゃんと育ててくれた親に対して『ありがとう』っていう気持ちです」
得意を見つけて伸ばす場に
塾では、学校になじめない子どもの保護者からも、問い合わせが増えているといいます。この場所を「受け皿」ではなく、ともに得意なことを見つけてのばす場所にしたい。そう山野井さんは考えます。
山野井塾長
「eスポーツを通じて社会とつながれるっていうのを本人たちが感じてるんじゃないかなって思うんですよね。ですからぜひ来ていただいてこの中でコミュニティが作れると思うんで、自分たちの好きなことを大いに発揮してもらって居場所としていただいたらなと思います」
多様性を認め合うことで未知の才能が花をつけるのか。eスポーツがもつ可能性に期待が集まります。