経営難のため、入院患者の転院を進めてきた山口県下関市豊北町の豊北病院で26日、最後の入院患者の転院が終わり、事実上の閉鎖となりました。
下関市や関係者によりますと今月1日、市に病院の理事長から入院患者の転院手続き支援の依頼がありました。病院の経営状況が悪く、病棟の運営が難しくなったためということです。病棟には1日時点で26人の入院患者がいましたが、近隣を中心に別の病院や施設への転院手続きを進めていて、この日最後の患者の転院が終了しました。外来の診療も先月末で終了していて、事実上の閉鎖となります。
去年12月から職員の給料が支払われておらず、閉院については病院を運営する法人から口頭で伝えられただけだったということです。現在は看護師ら8人の職員が「最後の1人までは責任を持って送り出したい」と対応を続けていました。
豊北病院の看護師
「患者さんのことを思うと、やはりここでいたかったという声が、皆さんおっしゃるので、つらいです」
豊北病院 植村明美看護部長
「法人のほうに関しましては、いろいろと打ち合わせもできなかった中で、うちのスタッフが一生懸命やってくれたので、まあここまでこれたのかなという思いではあります」
職員たちはあと数日残務処理を行い、その後、閉院される模様です。













