東京電力・福島第一原発に溜まる処理水の海への放出が、24日午後から始まりました。

山形県内の水産関係者からは、風評被害への心配や政府の対応を疑問視する声などが聞かれました。

24日午後1時すぎから始まった処理水の海への放出。

放出は30年という長い期間になりますが、東京電力は、安全性の確保とともに風評被害の対策に取り組むとしています。

酒田市内で20年以上、海産物の販売や観光客への食事を提供しているお店です。

24日も県内外からの観光客が旬の海産物を買い求めたり味わってしていました。

宮城からの客「こうして美味しい魚を食べ続けられたらいい」

店を営む菅原さんは、政府の処理水放出の対応に疑問を投げかけます。

菅原鮮魚・菅原和浩会長「水産関係、まわりの理解が得られないうちは放水の決断をしませんよとどこかで聞いたような気がしたが、漁業関係者、漁師、我々みたいな水産関係の人間たちに、『ああそうだね』と納得した説明と理解が得られたのか?かなり疑問視したい。もう少し(放出に)時間をかけてもいいのではないか」

菅原さんは、今回の処理水放出による観光への影響を懸念しています。

菅原鮮魚・菅原和浩会長「やっぱり風評被害。個人差はあると思うが、大なり小なり影響は出てくるのではと感じている」

原発事故から12年余り。政府や東京電力が訴える「安全性の確保と風評被害防止」が守られるのか?今後の動向が注目されます。