間もなく本格的なさくらんぼシーズンが始まります。
注目を集めている「やまがた紅王」の本格デビューを前に、開発に深く関わった研究者に話を聞きました。

山形県寒河江市にある山形県の園芸農業研究所です。
ここで、さくらんぼの新品種「やまがた紅王」は生まれました。

県園芸農業研究所 バイオ育種部・安孫子裕樹 部長「しっかり育てようと思いを込めて丁寧に植えたのを記憶しています」
さくらんぼなど果樹の研究・開発を行っている、バイオ育種部の安孫子裕樹さんです。

実は安孫子さん、やまがた紅王となる苗木の植え付けに携わりました。
園芸農業研究所 バイオ育種部・安孫子裕樹 部長
「果樹というのは人間の子どもと一緒で、少しずつ成長してですねこうやって立派になってデビューしたということは本当に感慨深いです」
やまがた紅王の研究が始まったのは1997年。

毎年、オウトウ育種カードと呼ばれる記録簿に、収穫した日や重さ、糖度などを記入し、改良が行われてきました。
とにかくさくらんぼを食べるそうで、数百個食べるシーズンも・・・。
そして最終的には、紅さやかなど早生品種の特徴と、大玉で果肉が硬い紅秀峰の特徴をかけ合わせて、やまがた紅王が誕生しました。

研究所では、今年も順調に生育が進み、現在は余分な実を摘み取る摘果作業の真っ最中です。

関係者「500円玉クラスの大きいやつ(サイズ)を作るというのを狙いでがんばってます。大きく実って欲しいです」
人の手による細かな作業によって品質が確保されています。
園芸農業研究所 バイオ育種部・安孫子裕樹 部長
「大玉で果肉も硬いということで非常に食べ応えもある食味ですのでよく味わっておいしさを堪能していただければ」
県では今シーズン、およそ20トンのやまがた紅王の収穫を見込んでいて、ピークは来月中旬だということです。







