遺族に負担…10年の時効
二つ目は、遺族に重い負担を強いる10年の壁です。民事裁判の最大の課題とも言えるのが時効と回収の手間です。
裁判で勝訴しても、国や裁判所が代わりに賠償金を徴収してくれるわけではありません。近年、法改正により裁判所を通じて加害者の勤務先や口座情報を照会できる制度が新設されたといいますが、その手続きの申し立てや費用の負担は依然として遺族側にのしかかります。
勤務先を変えられたり、財産を隠されたりするたびに、遺族は追跡と差し押さえの手続きを強いられるのです。
さらに、損害賠償請求権には10年という時効があるため、権利を維持するためだけに、遺族は10年ごとに多大な精神的、またも金銭的負担を負って裁判を起こし続けなければなりません。
今回は、こうした理由から3回目の裁判となり、判決が出された経緯もあるのです。







