海に興味を持ってもらおうと、天童市美術館で、きょう「海中顔面大博覧会」という写真展が始まりました。
どんな写真かというと。
カメラを見つめる魚の表情に。海に注ぐ爽やかな光。写真を撮影したのは、水中写真家の第一人者・中村征夫さん。



およそ60年前から主に海をテーマに撮影を続けていて、かつて撮ったサンゴ礁の写真は環境問題を考えるきっかけにもなりました。

中村さんのこだわりは、魚の表情と自然の光。一瞬で変わる海の風景には、その1枚でしか味わえない姿があります。


プランクトンの多い浅瀬では、多様な生き物の生活が見られる一方、ほんの少し離れるだけで視界がぼやけ撮影が難しくなります。

そのため、2・3日かけてようやく撮れる写真もあり、その一瞬が魅力です。
写真家 中村征夫さん「この中に生き物がいるんですよ。スナモグリという生き物は、自分の巣穴を綺麗にするためにバーと足で掘っている。それが噴煙のように上がっていく。噴煙を出すとここにいるとわかっちゃうから、掘られるかもしれない、僕に。だから我慢するんでしょう、きっと。息もこらえて出た瞬間を1枚撮る。あの時の快感ってないね。やった、こっちが勝ったって感じ。その瞬間は初めて優越感に浸れる」
