2021年に酒田市で女子中学生が校舎から飛び降り死亡した問題の再調査の結果を受け、酒田市の矢口市長は「SOSを受け止めることを地域社会全体でやっていく必要がある」との見解を示しました。
この問題は、2021年2月、酒田市立第一中学校で、当時1年生の女子生徒が飛び降りて死亡したものです。

市は第三者委員会の調査結果が出たあとに遺族の意向を受け、「再調査委員会」を設置していました。

今月7日に公表された調査結果は、いじめはあったとしながらも自殺との因果関係については「認めるに足らない」と報告しています。
報告書には、当時この中学校に市の基本方針で定めていたいじめに対応する常設の委員会が設置されていなかったと記載されていました。

これについて市は当時、学校の校務分掌に委員会の常設が記載されていなかったことを明らかにし、これまでに見直しを行ったとしました。
また、報告書は再発防止策としてこどもが悩みを抱えた時に対応する組織の整備や、有識者を交えた定例会議の開催などを提言しています。

酒田市の矢口市長は報告書を教育委員会に送付し、必要な措置をとるよう指示したということです。
酒田市 矢口明子 市長「提言をいかしていく。子どもがSOSを発していたが対応できなかったという指摘。SOSを受け止めるということを地域社会全体としてやっていく必要がある」

現段階で今回の報告書を受けた方針は固まっていないということですが、市では早急に方針を固めていきたいとしています。
