去年5月、山形県酒田市で会社事務所や空き家などに火をつけたとして放火などの罪に問われている元消防団の男に山形地裁鶴岡支部は、きょう、「強い非難が与えられるべき」などとして懲役5年の実刑判決を言い渡しました。
非現住建造物等放火などの罪に問われているのは、元・酒田市消防団副分団長の田賀一稀(たが・かずき)被告(28)です。

起訴状などによりますと、田賀被告は去年5月ごろ、酒田市内の複数の建物や国有林の伐採木に灯油をまき、火をつけたとされています。
田賀被告はこれまでの裁判で、全ての起訴内容を認めていて、検察は懲役6年を求刑していました。

きょうの判決公判で山形地裁鶴岡支部の萩原孝基裁判長は、田賀被告が放火した場所が住宅が密集する地域の会社事務所や周辺に樹木や下草がある公園施設などもあったことに触れ、
「近隣民家への延焼の危険が極めて大きかった。消防団員として、火災の危険性を人一倍認識しており強い非難が与えられるべき」などとして懲役5年の実刑判決を言い渡しました。

田賀被告の弁護人は控訴について「本人と話し合って決める」と話しています。
