障がいのある人が職業能力を競い合う、アビリンピックがきょう開かれました。

会場には選手のほか保護者も訪れ、会場は温かいまなざしであふれていました。

(選手宣誓)「社会参加を目標として、日頃培った技能を競いあうことを誓います」



アビリンピックは、障がいのある人が仕事で使う能力を高めていくことで、障がい者の雇用の促進に理解を深めてもらおうと、毎年開催されているものです。

今年は、去年より14人多い97人が10種目に挑戦しました。



「いらっしゃいませ。こんにちは。ご案内します」



喫茶サービス部門では、客役のスタッフを相手にスムーズな接客ができるかを競い合います。



矢野秀樹アナウンサー「床のごみを掃除機で吸い取っている。しっかり隅の方まで丁寧にやっている」



こちらのビルクリーニング部門は、オフィスの床にある塵を清掃します。

自社ビルの清掃業などに携わる青木さんは、今年で2度目の挑戦です。

矢野秀樹アナウンサー「あ!掃除機が転倒してしまった。しかし、焦らずに落ち着いてできているよう」

技術指導を行う鈴木さんもほっとしたようで…。

技術指導を行う 鈴木郁美さん「少し心配したが、持ち前の判断力をちゃんと出せて、きちんと立て直すことが出来たので、大丈夫だったと思う」



青木詩乃さん「今までがんばったことをいかして、練習したことを思い出しながら出来た。(今後は)少し新しい仕事もやってみたい」



青木さんが勤務する会社には障がい者雇用の専門部署があり、現在、26人のスタッフが働いています。

アルティウスリンク株式会社 人事本部 DE&I推進部 坂本嘉樹 山形グリーンユニット長「技術を上げることが狙い。本人のモチベーションアップにもつながっている。参加するメンバーのチームワークも芽生えてきた」



高橋さんも、およそ4か月にわたり練習を重ねてきました。


高橋克成さんの父親「しっかり練習して、よくできて素晴らしいと思った。頼もしくて嬉しいかぎり」



お父さんが成長を感じたというのが、高橋さんのこの動き。



高橋克成さん「ゴミが落ちていないことを、分かりやすいように指差しをした。お父さんやお母さんが見てくれたので、がんばったなと思った」



互いに理解し、助け合う社会を目指して。選手一人ひとりの取り組みに、会場は温かい拍手とまなざしに包まれていました。