富山県氷見市の山あいで、AIを活用した高級魚の陸上養殖がはじまりました。最新技術による「ひみ寒ぶり」「氷見牛」に続くブランド化を目指します。

陸上で養殖されるのは高級魚「トラフグ」です。

トラフグは「ふぐの王様」とも呼ばれ、歯ごたえとさっぱりとした味わいが特徴の高級魚です。

陸上養殖は県内で初めての試みで、施設を管理・運営する氷見スマートアクアテックは「氷見とらふぐ」のブランド化を目指しています。

さらに事業を通じて新たな雇用を生み出し、地域の活性化に繋げたいとしています。

氷見スマートアクアテック 竹内晃一工場長
「トラフグは繊細な生き物で、ちょっと水が変化すると、生育にも関わるし、1日手遅れになると次の日死んでいるっていう、そういう繊細な生き物なので、常にそれを常時監視する必要があります」

施設では県外で陸上養殖の実績がある研究所の協力のもと、最新の技術が活用されています。

水槽の上に取り付けられたカメラでトラフグの生育状況だけでなく水の流れの速さなどを24時間監視しています。それをAIが解析して水流や室温などの最適値を見出し、より質の高いトラフグの生育に繋げます。

氷見スマートアクアテック 竹内晃一工場長
「地域の皆さんにまずは愛されて、氷見と言えばトラフグというそういう風になっていけるとうれしい」

現在、養殖されている1000匹のトラフグの稚魚は来年10月ごろ出荷予定で、氷見市内の居酒屋や旅館でいち早く提供されます。