富山県内で初めて「線状降水帯発生情報」が発表されてから12日で1年です。あの日、富山県内では各地で浸水被害が相次ぎ南砺市では住民に避難を呼びかけていた市議の男性が犠牲になりました。あれから1年、現場を取材すると新たな課題が見えてきました。
松澤記者:「富山市婦中町の坪野川です。1年前に周囲に浸水被害を出したこちらの川、下流では今、川幅を広げる工事が行われています」

浸水被害が出た富山市の坪野下流では12日、川の拡幅工事が行われていました。1年前…。

「バケツをひっくり返したような雨が降り続けています」

「道路が冠水しています」「これ車いっていいの?」

梶谷記者:「道路一体すべて川のようになっています」
富山県内に初めて「線状降水帯発生情報」が出され、およそ800棟で浸水被害が確認されました。(床上浸水70棟、床下浸水729棟)

記者:
「富山市婦中町を流れる坪野川です。水位が反乱寸前にまで達しています」

12日。1年前の大雨で浸水被害が出た富山市婦中町の住宅街。住民たちは…
記者:
「1年たちましたけど、線状降水帯とかは?」
住民:「怖いね」

住民:「準備はしておかなきゃいけないなという気持ちはありますよね」「そうなので砂袋、砂袋この前に置いて雨のひどいときは、そういう風に対策とろうとは思ってますけど…」


住宅街の近くを流れる坪野川(つぼのがわ)の下流では川幅を広く、川底を深くする工事が進んでいます。

富山県富山土木センター公務第二課河川班
長澤貴憲班長:
「現在の毎秒8トン流れる川から、現在、毎秒30トン流れる川に改修しております。8トンから30トン断面的には4倍近く流れる川になりますので、治水安全度は相当向上していると思っております」

1993年に始まったこの工事。坪野川と合流して井田川へと流れる宮島川ではすでに1・6キロの工事を完了。坪野川でも200メートルの区間で工事を完了していてこのあとも上流に向かって工事が続きまます。


富山県富山土木センター公務第二課河川班
長澤貴憲班長:
「速星駅周辺につきましては住宅や商業施設の開発も進んでおりましてそこの中心を流れる坪野川に雨水排水が集まりやすい状況になっております」「地域の皆様が安心してお住まいできるように安全な川に今後も整備を進めてまいりたいと考えております」