富山湾に春の訪れを告げるホタルイカ漁が、1日に解禁されました。能登半島地震で甚大な被害が出た水橋漁港では、初日から430キロを超える水揚げがあり、浜は活気づきました。

水橋漁港では、1日午前2時ごろ3隻の船が約1キロ沖に仕掛けられた定置網を目指して出発。雨が降る中、船を進め定置網を沈めた漁場につきました。

漁師たちが、網を手繰り寄せると青白く光る幻想的なホタルイカが姿を現しました。

水橋漁港では、能登半島地震の影響で5つある定置網すべてが損傷し、使えなくなったり、定置網の基礎となるいかりに使う石が流されたりしました。また、漁港内にある荷さばき所は、地盤沈下の影響で使えなくなり、資材倉庫を改装して仮の荷さばき所にするなどの被害が出るなどして、水橋漁民合同組合では、解禁に向けて復旧作業を進めてきました。

組合によりますと初日の水揚げは432キロと、去年の5キロを大幅に上回りました。また、浜では1キロ当たり6000円前後で取り引きされたということで、震災復興に向けて明るい兆しとなりました。

震災からの復興を目指す水橋漁港。この日に向けて復旧作業を進めてきた漁師や関係者らは、初日からの大漁にほっと安どした様子をみせていました。

富山湾のホタルイカ漁は、これから4月に向けて最盛期を迎え、5月下旬まで続く予定です。