町の野菜生かしたコース料理
開店前の準備は、朝8時過ぎから始まります。拓未さんは調理の下準備、比呂さんもそれを手伝いながらお客さんを出迎える準備で毎日大忙しです。
Q.この時間が一番忙しい?
拓未さん「忙しいですね。お客様がきょう何人来るかな。どれくらい来てくださるかな、というのを想像しながら」
あっという間に開店時間の11時に。店は、開店からわずか10分ほどで満席になる大盛況です。
店の看板メニューは、前菜にスープ、そしてメインのパスタが付いたコース料理。フランスの家庭料理・ラタトゥイユにフルーツサラダとグリル野菜、ほとんどが町内でとれた野菜を調理しています。

また、スープに使われている「鏡石のニンジン」は、拓未さんの一押し食材。活動を通して新たな食材と出会うの中で、その甘味にほれ込んだといいます。
小柳拓未さん「鏡石のニンジンはすごく甘い。本当に糖度の高い甘いニンジンだけを使う」
そして、メインのパスタは、町でとれたナスを使ったトマトソースと、拓未さんの地元・佐賀県の海を感じることができるあおさのクリームパスタの2種類。町の食材を存分に生かした大満足のコースです。

利用客「麺がモチモチで、トマトソースと合っていて美味しかった。前菜の野菜も、見たことがない野菜もあっておいしかった」
利用客「トマトの味が濃くて、美味しかった。町の活性化にもなるし良い」
おいしい料理に加えて、店が大事にしていることがもうひとつ。それは「また来たい」と思ってもらえるようにすることでした。

小柳比呂さん「2人しかいないため、お客様にご迷惑をおかけしたり待たせてしまうこともあるが、会話の中でどこから来たか聞いて、また来てもらうためにどうすれば良いか、直接会話することで見つけていきたい」
店の名前にもなっている「Poco a Poco」は、音楽用語で「少しずつ」という意味。美味しい料理と接客でお客さんと1人1人としっかり向き合い、これから地域に根付いて町を盛り上げていきます。
小柳拓未さん「町も皆さんも含めて一緒に成長していけるお店、そして町おこしにつなげていきたい」
小柳比呂さん「鏡石の魅力を食で感じられる場所はまだあまりない。食事するならここだよねと思ってもらえるようなお店に成長できるように頑張りたい」