東京電力は27日、福島第一原発の処理水放出に関する設備などを報道陣に公開しました。
一方、処理水が流れる様子などは、安全上の理由から公開されませんでした。
報道陣に公開されたのは、処理水を海水で薄めて放出する設備やトリチウム濃度の検査体制、それに設備の運転状況を確認する集中監視室などです。
【阿部正輝記者】「私の足元にあるのが上流水槽です。海水によって薄められた処理水が、ザアーという音を立てながら流れ込んでいきます。」
一方で安全上の理由から、処理水が流れる様子などは公開されませんでした。
処理水は、海水で薄められたあとまずは上流水槽に流れ込み、その後、放水トンネルで海と直接つながっている下流水槽を経て海へと放出されます。
放出前の処理水は、上流水槽に流れ込む前の時点でトリチウム濃度の測定が毎日行われ、結果は翌日、発表されます。
また、設備の運転状況を確認する集中監視室では、処理水を放出しているタンクの水量が一定に減少しているか、またそのほかのタンクの水量に異常がないかなどを常時9人体制で監視しています。
東京電力は「今後も実施計画に則り海洋放出をミスなく丁寧に実施する」としています。
処理水は今年度、3万1200トンを4回に分けて放出する計画です。