福島市で「復興牧場」として注目されていたフェリスラテに、警察が強制捜査に入ったことがわかりました。関係者によりますと、牧場内で死んだ牛を不法に投棄した疑いがあるということです。

鷲尾徹カメラマン「福島市上空です。防護服を着た捜査員が地面を掘り起こしています」

20日午後1時半すぎ、福島市にある牧場に捜査員など、およそ20人が集まりました。重機を使って土を掘り起こし、骨のようなものを袋の中に入れています。

廃棄物処理法違反の疑いで、強制捜査が入ったのは、福島市土船にある「復興牧場フェリスラテ」です。

ここでは、20日朝から、慌ただしい動きがありました。午前8時すぎ、県警の捜査員が県の職員とともに、牧場に到着。捜査員は防護服に着替え、現場に入ります。

さらに…。

植野天斗記者「いまショベルカーが牧場の敷地内にゆっくりと入って行きます」

到着したのは、トラックに載せられた1台のショベルカー。

そして…。

鷲尾徹カメラマン「福島市上空です。防護服を着た捜査員が地面を掘り起こしています」

関係者によりますと、フェリスラテでは、牧場内で死んだ牛を必要な手続きをせずに、不法に投棄した疑いがあるということです。

県のホームページなどによりますと、死んだ家畜は「みだりに埋めてはならない」と定められていて、「原則として廃棄物処理法に基づく許可を持った処理業者に委託しなければならない」とされています。

フェリスラテは原発事故で避難をしている酪農家が共同で経営する「復興牧場」として、2014年に設立されました。

「復興の象徴」として、期待されていた牧場に入った強制捜査。警察では、押収した資料をもとに、立件も視野に慎重に調べを進めています。