東京電力福島第一原発事故による帰還困難区域のうち、福島県飯舘村の復興拠点で1日、避難指示が解除されました。

午前10時、道路を封鎖していたゲートが開かれました。避難指示が解除されたのは、飯舘村長泥地区の一部「特定復興再生拠点区域」です。

住民たち「これを待っていたんだよ」「やっと戻って来られた、12年だもの」「やっと長泥に来たって感じ」

解除された地区では、197人が住民登録していますが、宿泊しながら帰還の準備を進める「準備宿泊」を利用したのは、7人に留まっています。

飯舘村・杉岡誠村長「きょう新たなスタートとして避難指示解除ができたことは喜ばしい。これですべて終わりではない。ここから新たなスタートを切って、夢のあるふるさと長泥に向けて様々な取り組みを深めていきたい」

また、あわせて除染で出た土を再利用する実証実験で使用してきた「長泥曲田(まがた)公園」も避難指示が解除されました。復興拠点以外で避難指示が解除されたのは初めてです。

これで、国が先行して除染を進めた県内6つの町と村に設けられた「復興拠点」すべてで避難指示が解除されました。

【解説】
飯舘村の南に位置する長泥地区は、帰還困難区域となっていて、そのうちおよそ17%が「復興拠点」でした。

そして、今回はこの復興拠点と拠点外の長泥曲田公園の避難指示が解除となりました。

村は5年後までに180人の帰還を目指しています。