福島第一原発にたまり続ける、放射性物資「トリチウム」を含む「処理水」の海洋放出により、福島県沖で水揚げされた海産物「常磐もの」への風評被害が懸念されています。

首都圏の市場関係者や小売店は常磐もの・処理水についてどのような印象を抱いているのでしょうか?東京・豊洲市場を取材しました。(全4回④のうち④)

日本の台所、東京・「豊洲市場」。全国各地の魚介類が集まっています。
目利きのプロは、常磐ものや処理水をどう思っているのでしょうか?

訪れたのは、豊洲を代表する仲卸業「山治(やまはる)」です。創業当初から常磐ものを扱っています。

Q.常磐ものの評価はどう?
山治・山崎康弘代表「正直僕が昔入った当時(震災前)は、常磐ものは上物だった。やっぱり原発事故以来、常磐ものを好んで買う方が少なくなっているのは事実」

福島県内で行われた試験操業はおととし終了し、現在は、本格操業にむけた漁が進められています。

しかし、去年、沿岸漁業での漁獲量は5500トンあまりと、震災前の2割程度に留まっています。