ロシアのウクライナ侵攻から、1年が過ぎました。
福島県南相馬市では、震災を乗り越えた少女たちが、ウクライナの少年少女たちと声を合わせました。

「自分たちは、何をすべきなのか?」

自問自答しながら歩み続けてきた12年。南相馬市の少女合唱団「MJCアンサンブル」は、ウクライナの少年少女と声を合わせました。

リセンコ・アデリーナさん(17)「祖国に思いが伝わるように」
MJCアンサンブル団長・大杉二葉さん(高2)「多くの人に希望とか勇気とか、私たちの歌に込めた思いを届けたい」

復興と平和。被災地の合唱団がたどり着いた、歌い続ける意味…。

暗闇に突き落とされた被災地に、歌という明かりを灯し続けたMJCアンサンブル。12年が過ぎ、メンバーのほとんどが震災を知らない世代となりました。

MJCアンサンブル・金子洋一代表「一貫しているのは「震災に負けない。強い力で前にいこう」これからも同じ。震災から12年の中で私たちは負けなかったと自信を持って進んでください」

MJCの代表、金子洋一さんは震災の記憶を次の世代に伝え続けます。

金子さんは、定期的に子どもたちを連れ、震災の爪痕が垣間見える場所にも立ちます。

MJCアンサンブル・金子洋一代表「原子力発電所が爆発してみんな避難が始まって、誰もいなくなった。もし同じような災害があっても、絶対に今度は立ち向かっていけるし、こういうことがあったと覚えていてほしい」

平和だった日常を断ち切った震災と原発事故。MJCは、底知れぬ不安の中、とにかく歌い続けました。そして、そのメッセージは世界中へと…。

ふるさと復興のために奔走してきた金子さん。しかし、最近、気がかりなことがあるといいます。それは、ロシアの侵攻から1年が過ぎたウクライナです。