今年は「異常事態」専門家は

野生動物の生体に詳しい福島大学の望月准教授は、今年は「異常事態」だと話します。

福島大学食農学類・望月翔太准教授「人里近くで住むクマが増えてきた。そうした中で、簡単に街中に出られるようなクマがいると同時に、今年は山にエサがなかったので、奥山のほうからもかなりクマたちが降りてきた。この2つの要素から目撃件数がかなり増えてきたと思う」

県警によると、今年発生したクマの人的被害のうち、7割以上が住宅のある場所でした。こうした中、被害にあわないためには、周辺の「クマの痕跡」の確認も重要だといいます。

望月准教授「足跡はわかりやすい。クマは非常に大きい動物なので、前足と後足がたまに重なることもあって、足跡は大きくなる。大きな足跡があるな、どうも人の形じゃないなと思ったときはクマの可能性が高い」

会津若松市では、柿や栗の木にクマのものとみられる爪痕や、クマが座ってエサを食べるために枝を集めて作った「クマ棚」が確認されています。

こうして人里の環境を覚えたクマは…。

望月准教授「クマ自体は長期記憶があると言われているので、1回いい思いをした場所は、1年後、2年後、3年後に再びやってくることはある」