2019年の台風19号による被害を受け、福島県の阿武隈川で整備されている遊水地について、国は、完成が当初の予定から5年遅れとなる見通しを明らかにしました。

2019年の台風19号では、阿武隈川流域で堤防が決壊し、大きな被害が出ました。こうした水害を防ぐため、国は鏡石町と矢吹町、玉川村にまたがる遊水地を整備して、2028年度の完成を目指してきました。
しかし、建設資材の高騰や作業員の働き方改革などの影響により、完成が当初の予定よりも5年遅れ、2033年度にずれ込む見通しとなりました。
さらに、現場の地下水が想定よりも高く、掘る深さに限りがあることから、遊水地の範囲を広げることになったことも工期を延長する要因となったということです。事業費は1800億円となり、当初よりもおよそ800億円増える見通しです。