森の女王とも言われる「ブナ」。秋になると惜しげもなく葉を落とし、自然の素材を提供してくれます。

「ぶなの葉染め」は、その落ち葉を拾うことから始まります。


ぶないろくらぶ・本多一恵さん「ここにある、くるんくるんとドレスのように丸くなっているのが、ブナの葉の特徴です」

今年の葉は厚みがあり、いい色が出そうだといいます。


布が染め上がり、綺麗な模様が現れました。木が育つ場所や樹齢によっても色の出方が違うため、同じ色や模様は二度と出せません。


「ぶなの葉染め」をきっかけにして、只見町の豊かな自然を多くの人たちに知ってほしいと3人は話します。

鈴木さん「私たちが何気に普通に見ていた風景が世界一美しいと言われるとやっぱりうれしい。ありがたいことですね、そういう所で生活できるというのは」
酒井さん「この豪雪地帯でどうしてこの雪を克服しながら生きていこうかなと思うんですが、迎えた春が素晴らしい」
本多さん「春になるとやっぱりあっ、何か染めたい、サクラのつぼみとか枝が雪の上にばらまいているとちょっと染めてみたいと思うようになりました」

「ぶないろくらぶ」では、「ブナ」以外でも只見町の様々な素材を使って「藍染」や「ヨモギ染め」などの草木染もしています。


鈴木さん「これおばあちゃんの形見、これは多分クルミなんです」
酒井さん「ブナ染めはせっかくここまで育て上げたんだから何とか続けて、後世に伝えていけたら何よりですね」


只見町の雄大な自然を素材にした「ぶなの葉染め」。
町ををこよなく愛する3人の挑戦はこれからも続きます。

「ぶないろくらぶ」では、ぶなの葉染めの体験会を年に数回、開いています。またその商品は「只見町インフォメーションセンター」などの、町内の施設で買うことができるということです。