福島県内で長く愛されている老舗の今を伝える「老舗物語」。今回は、福島市で160年以上続く醸造会社です。「会社全体で革新していく」その取り組みから長年愛され続ける理由が見えてきました。
日本の食文化を支える、“醤油・味噌”。調味料を通じて、各家庭の味を支え続けてきた会社が、福島市にあります。鶴のマークでおなじみの、内池醸造。
1861年から醤油や味噌の醸造をはじめおよそ160年にわたり伝統の味を守り続けています。
--内池崇さん(12代目)「(醤油は)口に入れた時に若干甘く感じられるところがあります。塩分が低くて旨みが強いのでその分甘み的な要素や旨み的な要素を感じていただける、そういう商品づくりを昔から特徴として醸造してきている部分があります。」
醤油や味噌だけでなく、調味料やタレなど現在手掛けている商品は、なんと、およそ1000点!
数多くの商品を製造している理由は、代々受け継がれてきた教えにあります。それが「不易流行」です。
--内池崇さん(12代目)「歴史は誇りに思っても寄りかかるものじゃないと常々言われています。色々チャレンジしていく姿勢を非常に大事にしなきゃいけないですし、昔から続いている味をどうやって守っていくのか、守るだけではなくて醤油や味噌の新たな可能性という部分も追及していくという両建が重要だと思っています」。
変わらないものと変わるもの、両方を大切にする。老舗の歴史におごることなく、買いたい・食べたい商品とは何かを追い求めてきました。そんな企業理念が、よく表れている場所があります。
--内池崇さん(12代目)「商品開発室になります。1年の間で500件くらいこういう調味料を作ってほしいという要望に応えるための部隊になります。」
なんと、年間およそ500件の商品開発依頼にこたえ、日々味を研究している部署があるんです。過去のレシピを活用しながらブラッシュアップ。30年以上、新しい味に挑戦してきました。
--内池崇さん(12代目)「料理の味も年とともに変化している部分があるので、新しいものに対して面白いと思える風土作りを大事にして日々頑張っているところです。」
そんな時代に合った商品を研究し続ける内池醸造だからこそ、今年誕生した商品があるんです。それが・・・