県内で今年3件目の人的被害です。14日朝、福島県下郷町で鳥の生息調査をしていた30代の男性2人がクマにかまれ、けがをしました。
平岡沙理アナウンサー「今回の現場は民家や車通りが少ない県道の真下、あちらにある河川敷とみられています。周りには木が生い茂っていて普段は人が入るような場所ではないということです」
消防などによりますと、14日午前9時前、下郷町湯野上にある阿賀川の河川敷で、国交省からの委託を受けてやぶの中で猛禽類の生息調査をしていた30代の男性2人がクマに襲われました。
2人は現場から自力で逃げ、「クマにかまれた」と同僚に連絡し、同僚が近くの消防を訪れ通報しました。クマは体長およそ80センチで、2人は足や手首をかまれましたが、軽傷だということです。
2人の手当てにあたった消防署の所長は…。
南会津広域消防下郷出張所 五十嵐伸所長「出血の方はほとんどなかったです。引き裂かれたと言うよりも、本当に噛まれてそのまますぐ離したような状態ですので、そんなにひどい状態ではなかった」
警察によりますと、2人は「仕事をしていて、気づく間もなく突然襲われた」と話していて、クマは「山に逃げたとみられる」ということです。
また、今回の調査を委託した郡山国道事務所によりますと、2人はクマよけスプレーを持参し、クマ鈴もつけていましたが、鳥の調査のためラジオなどは鳴らせなかったということです。
県内でクマによる人的被害は今年3件目で、県は「クマ出没特別注意報」を出して注意を呼びかけています。