福島県南会津町は13日、だいくらスキー場など町内にある2つのスキー場の閉鎖の方針を撤回し、当面存続させることを決めました。
去年12月、南会津町はだいくらスキー場と高畑スキー場について、町の財政負担や維持管理が厳しいことから、来年3月で閉鎖する方針を示していました。これに対し、町民などは存続を求めるおよそ9000人の署名を町に提出していました。
この問題について、13日、町議会の全員協議会が開かれ、南会津町の渡部正義町長は一転、スキー場を存続させ、4年後の2029年までの運営状況をみて、2030年にそれ以降の経営について判断する方針を示しました。
【南会津町 渡部正義町長】「(たかつえと南郷を含めた)4スキー場とも施設修繕料等の公費負担を削減しながら継続というような、一定の大きな方向転換に至ったわけであります」
判断を変えた理由については、タウンミーティングなどで「もっとやれることがあるのでは」といった意見が大きかったといいます。
【南会津町渡部正義町長】「町民の方の意見を踏まえた方針変更というのは当然の結果だったのかなと考えています」
一方で、規模の縮小やリフトの一部廃止など経費削減を検討し、財源については、ふるさと納税やクラウドファンディングなどで募りたいとしています。
これに対し、存続を求めていた町民の団体の代表は方針転換に安堵しながら協力する考えを示しました。
【だいくらスキー場を未来へつなぐ会 湯田浩和共同代表】「まずはスキー場に来ていただく方、だいくらを知っていただく方を増やしていくという活動を一緒にスキー場とやっていきたいなと思っています」
南会津町では今後、官民連携組織を立ち上げスキー場の振興策に取り組むことにしています。