福島第一原発にたまり続ける処理水を海に放出する計画について2日、福島県と大熊町、双葉町は設備の着工を了解しました。こうした中、福島県漁連の野崎会長が、TUFの単独インタビューに応じました。県が事前了解をしたことについて、「非常に残念だ」と話し、改めて放出に反対の立場を強調しました。
県漁連・野崎哲会長「非常に我々の主張が受け入れられなかったというのは、残念だと思っています。ただ、立地2町と県との判断は様々な手続きを受けた上でのご判断だと思うので、その判断そのものについては、今後説明を受けたいと思います」
3日、TUFの単独インタビューに応じた県漁連の野崎哲会長。県漁連では、処理水の海洋放出も工事そのものに対しても反対の立場は変わらないと強調します。
野崎会長「県漁連として反対の姿勢は崩しません。ただ反対だから、反対の人間にどう言ってもしょうがないということではなくて、反対しているからこそどんな事業をするのか。どんな考え方で事業を運営していくのか。そういう説明は我々も注視していますので、我々がわかるように事細かに説明してもらいたい」
一方で、大熊町や双葉町が、タンクの保管により、復興が遅れると指摘していることについては「立場の違いがあるので、否定するつもりはない」と話しました。
そして、自らが政府や東電と交わした約束についても、守るよう求めました。
野崎会長「関係者の合意なしには、海洋放出はしないというような覚書を交わしていただきました。それに基づいて我々は今この事業そのものに反対であるという立場です」
宙に浮いた状態の県漁連との約束。関係者に理解されない中で、来年春に放出が行われるかは、依然不透明な状況です。