ロシアの侵攻で基幹産業の農業にも大きな被害を受けているウクライナの農業行政官らが、震災復興の経験を戦後の復興に生かそうと、仙台の震災伝承施設を視察しました。

仙台市にある震災伝承施設「せんだい3.11メモリアル交流館」を視察したのは、ウクライナの農業政策食料省の次官ら5人です。

ウクライナはロシアの侵攻により、灌漑施設や農業機械などが数多く破壊され、農業分野の被害額は、推定22億3900万ドルに上ります。

そのため、農業の復旧・復興計画の策定に取り組んでいて、18日は、担当者から仙台市沿岸部の被災状況や水田が津波による塩害から復旧した過程などについて説明を受けました。

ウクライナ農業政策食料省 マルキヤン・ドゥミトラセヴィチ次官:
「(仙台の)農業の復旧・復興スピードにすごく感動しています。まだ具体的な方法は分からないが(ウクライナも)なるべく早く農業を復旧・復興しなければいけないとよくわかりました」

次官らは、20日まで宮城県内の農業施設や土地改良区などを視察する予定です。