6割以上が「1歳~20歳」

犠牲者のうち宮城県旧南郷村出身者は81人を占めました。名簿によると、このうち1歳~10歳が31人、11歳~20歳までが23人と、子どもや若者だけで死者の6割以上を占めていることがわかりました。

名簿の一部

当時、大人の男性たちは軍に招集され不在。避難した開拓団員の多くは女性や子どもたちでした。抵抗できない多くの乳幼児や子どもが犠牲になったのです。

生き残った女性の証言:
「子どもは泣き叫び、母親にすがりつく、私もいつ自分に弾が当たるかと恐ろしくて、恐ろしくて、心の凍るような恐ろしさというのはこのことなのか、何しろ恐ろしかったのです」『麻山事件』(中村雪子 草思社 1983年)より

4歳だった木下捷一さんは、逃げ遅れて後続の集団にいたため、結果的に自決の集団から逃れたと見られています。その後、母親と共に、2か月以上も山中をさまよいながら最終的に日本への帰国を果たしています。

木下捷一さん:
「(子どもは)けがをしたら置いていかれる、足手まといになって捨てられる。だから私は命運があったんでしょうね」