5月9日(土)、「宮城県で西の山が虹色になったが、どうして?」という質問を複数の方からいただきました。西の空には雲が出ていたため、雲が赤や黄、緑などの様々な色に見える「彩雲」ではないか?という声もありましたが、この現象の正体はとても低い所に現れた「虹」です。ですが、なぜこんなにも低い位置に現れたのか、その理由には虹の見え方に関する法則が関係しています。

(今月9日午前8時頃、仙台・宮城野区のきたゆたかさんが撮影した写真。山の低いところに虹が現れている。)
彩雲ではなく、「虹」
9日朝は山沿いで雨が降っていた一方、東の空はよく晴れていて日光が差し込んでいました。しかし、私たちが虹と聞いて真っ先にイメージするのは、空の高いところにアーチを描くものかもしれません。

(仙台・青葉区フウカさん)
しかし、きたゆたかさんの写真では、山のかなり低いところに虹がかかっていました。
虹の見え方には法則がある
虹の見え方には明確な法則があります。それは、「太陽を見上げる角度に対して42°をなすところに虹が現れる」というものです。この法則によって、太陽の高さによって虹が現れる位置が変わってきます。

虹の見え方(イメージ)図。太陽を見上げる角度に対して42°の位置に虹が現れる。
具体的な数値で見ると、次のようになります。

「太陽を見上げる角度」の解説図。左(9日午前8時・角度39°)では虹が低く、右(5日午前5時すぎ・角度7°)では虹が高く現れることが示されている。
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9日午前8時(きたゆたかさんが撮影した時間):太陽を見上げる角度が39° → 42°との差が小さく、虹はかなり低い位置に出現
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5日午前5時すぎ(フウカさんが撮影した時間):太陽を見上げる角度がわずか7° → 42°との差が大きく、虹は高い位置に出現
つまり、太陽を見上げる角度が大きいときは低いところに、小さいときは高いところに虹が現れるということです。
これから訪れる夏は、虹の出現が減る?
この法則から、虹が見られやすい時期と条件も見えてきます。特に夏場の日中は、太陽が高い位置にあるため、太陽を見上げる角度が大きくなってしまうため、虹が現れにくくなります。一方、秋になると夏に比べ太陽の高さが低くなるため、虹が見られる頻度が高くなります。
同じ時期、同じ日でも、太陽を見上げる角度で虹の見え方が変わります。身近な自然現象の中にも、科学的な法則が隠れていることを、今回の虹は改めて教えてくれました。虹を目にした際には、太陽の位置と虹の高さの関係を意識して観察してみてはいかがでしょうか。







