宮城県は、新型コロナウイルスの人口10万人あたりの感染者数が直近の1週間では▼1000人を超え、全国最多となっています。
厚労省が公表しているデータです。今月6日までの直近1週間で人口10万人あたりの感染者数を都道府県別に示しています。全国平均は▼595人ですが、北海道や東北は▼700人台から▼900人台、宮城は全国最多の▼1007人と唯一1000人を超えています。東北は、首都圏や西日本に比べると多くなっています。

専門家は、今まで感染者が少なかった地域で、感染者が増えているとして「抗体保有率」が関係しているのではと指摘しています。東北医科薬科大学の遠藤史郎病院教授は、感染者数の割合の地域差には、抗体の「保有率」が関係しているのではないかと指摘します。
東北医科薬科大学 遠藤史郎病院教授:
「第7波までの間に、ある程度感染した人たちが多くいた地域は、今回の感染の数としてはそれほど多くなっていない」
厚労省が11月、献血で得た血液のあまりを用いて行った抗体の保有率の調査結果では、最も高い沖縄が▼46.6%、東京や大阪でも▼30%台から▼40%台のところ、北海道や東北は▼10%台の後半から▼20%台前半に留まっています。

東北医科薬科大学 遠藤史郎病院教授:
「沖縄が一番第6波第7波あたりで感染者が多かった。今まで感染者が少なかった地域で多くなってきているのではないかと思っている。それに加えて寒い地方だと換気が大事なことは分かっていても、なかなかできない」
遠藤病院教授は、将来的には、ほとんどの人が感染してしまうのではとする一方で、手洗いや消毒など感染を予防する努力は続けてほしいと話します。
東北医科薬科大学 遠藤史郎病院教授:
「(コロナに)かかること自体で重症化しにくいことはいいが、治った後に後遺症が長引いたりするので、それが若い人にはかなりしんどい」

「抗体保有率」は、最も高い沖縄が▼46.6%。一方、宮城は▼20.3%、岩手は▼16.5%などとなっていて、高いところと低いところで差があるのがわかります。東北は、他の地域と比べると感染しやすい可能性がありますので注意が必要です。








