2023年、宮城県南三陸町で見つかった人の骨の一部が東日本大震災で行方不明となっていた当時6歳の女の子のものと分かり、10月16日、家族のもとに14年7か月ぶりに引き渡されました。

身元が判明したのは、震災当時6歳だった山根捺星(やまね なつせ)さんです。10月16日は父、朋紀さんと母の千弓さん、そして、兄の大弥さんが遺骨を受け取るため南三陸警察署を訪れました。

捺星さんは震災の発生当時、岩手県山田町の自宅で津波に襲われて行方不明になりました。2023年、南三陸町の建設会社で見つかった下あごの骨の一部がDNA鑑定などの結果から9月、捺星さんのものと判明しました。

震災から約14年7か月経った10月16日、母、千弓さんに捺星さんの遺骨が手渡されました。

山根 千弓さん:
「手がかかる子だったが、それでももっと子育てしたかった」

山田町では震災の地震や津波で143人が行方不明となりました。直線距離で約100キロ離れた南三陸町で奇跡の再会を果たしました。
山根 千弓さん:
「たった6年間という短い娘を育てた(時間の)短さを改めて感じています。
にこにこしてママーて言っているかなと想像しています」

山根 千弓さん:
「やっぱり私たち4人家族だったよね」

捺星さんは家族とともに、故郷の山田町に帰ります。
捺星さんは生きていれば2025年6月に21歳になっていました。
同級生の成人式があった際には、母の千弓さんが式に参加できない娘のことを思いたくさんの花を買い仏壇に供えたということです。
これからは家族4人でゆっくり過ごしてほしいですね。