宮城県内では連日クマが目撃されていますが、仙台市青葉区で28日、住宅地を歩くタヌキが目撃されました。

なぜ、住宅地にいたのか、「食の秋」が関係しているようです。

男性「なんかヨレヨレしているな」

仙台市青葉区新坂町(にいざかまち)で駐車場を歩く小さな動物、タヌキのように見えます。

撮影していることに気付いたのか振り返ってこちらを見る様子も。

人を警戒する雰囲気はあまりありません。

石垣綾香記者
「タヌキが目撃された住宅街です。近くには草が生い茂っている場所もありますが、近くにタヌキが生息するような山などはなく、住宅が立ち並んでいます」

目撃したことがある人
「アパートの1階の窓の下あたりにうずくまっていたのかウロウロしていたみたいと聞いた。(Qその後も何度か見かけた)私は1回だけ見た」

八木山動物公園に確認してもらったところ目撃されたのは本州・四国・九州に生息している「ホンドタヌキ」で、まだ毛替わり前の「夏毛」ため、痩せて見えるということです。

山間の地域や山林でよく見られますが、住宅の庭など人里にも出没することがあるということです。

虫や木の実などを食べる雑食性のタヌキは主に明け方や夕暮れに活動していますが、秋になると冬の寒さをしのぐため食べる量が増え、昼間でも人目を気にせず行動する場合があるそうです。

駐車場を利用している人
「ネコは見かけるがタヌキは見たことがなかった。ごみの集積所が近くにあるのでごみに気付かれるようになるとちょっと大変かもしれない」

目撃したことがある人
「野生動物なのでウイルスがないかとか心配。クマと違って人を襲うことはないでしょうけど」

仙台市は、野生のタヌキは、ダニなどが寄生して皮膚の感染症を持っている可能性があり、触ったり餌付けしたりしないよう呼びかけています。

タヌキは、警戒している時を除いて人に対する攻撃性はありません。

また、ハクビシンのように高い場所には登らないため、屋根裏などに入り込んで被害を及ぼす可能性も低いということです。

4月から9月30日までに仙台市内では4件の目撃情報があります。

被害は出ていませんが仙台市は、もしタヌキを目撃しても刺激せず見守るよう呼びかけています。