今回の津波について専門家は、震源が遠く規模が大きいことから、津波は1日以上続く可能性もあり、養殖施設などへの被害が予想されると指摘します。

東北大学 今村文彦教授:
「今回の地震は東日本大震災と比べて、ほぼ同規模の巨大地震だと言えます」

津波工学が専門の東北大学の今村文彦教授は、今回の津波は長い時間に渡り影響が予想されて、1日以上続く可能性もあるとみています。

東北大学 今村文彦教授:
「遠地津波の特徴は到達時間が遅れるということで、最大波がさらに時間がかかってやってくる。第2波、第3波よりもその後に大きくなる可能性が非常に高い。今回のような巨大地震の場合は(津波は)少なくとも半日は続くと思います。ただし場合によっては1日またはそれ以上続く場合もあります」

そのうえで、震源が遠いため津波の流れが早く、養殖施設などに被害が予想されると指摘します。

東北大学今村文彦教授:
「今回の津波の特徴を見ますと、水位が上がったり下がったりする周期が1時間程度と非常に長い。そうなると流れが強くなり、沿岸部の船舶や養殖いかだが被害を受けたり、河川を遡上していく可能性がありますので、そういった漂流物による被害が生じる可能性がある」

また、今回の巨大地震が日本付近で別の地震を誘発するかどうかについては分からないと話します。

東北大学今村文彦教授:
「今回の地震が、日本付近の地震を誘発するかどうかはまだわかりません。ただし、全体として東日本大震災以降、地震活動が活発化しているということは言えます。能登半島地震だったり、トカラ列島の群発地震など、地震の活動は高いレベルにあると考えています」