未返金に未払い…金銭トラブル次々と
一般社団法人「宮城復興支援センター」(仙台市)のイングリッシュキャンプは、小学生と外国人留学生が交流を楽しむ宿泊型のイベントです。SNS上で「返金がない」「連絡がとれない」といった声が相次ぐようになり、私たちは4月から取材を始めました。

被害を訴える小学生の保護者:
「子どもの積極的な交流したい気持ちを踏みにじられたという言葉が正しいか分からないが…怒りの気持ちです」

この小学生の保護者は去年、今年3月開催のキャンプに申し込み3万円を振り込みました。案内資料は、開催日の1週間前に送られてくるということでしたが何も届かず、前日になって担当者から電話が入り中止を告げられたといいます。理由は「参加者が最少人数に満たない」ということでした。担当者は1週間以内に返金手続きの書類を送ると約束したものの何も届かず、その後は電話にも出なくなってしまいました。返金がないことはもちろん、対応の悪さにも憤りを感じています。

被害訴える小学生の保護者:
「中止になったにも関わらず返ってこない。我々としては素直に詐欺だと思っている。前日に中止の連絡をしてくることや書類を送ると約束したのに送らないなど詐欺ではないとしても対応の仕方は信じがたい」

また、キャンプでは全国各地の青少年自然の家に宿泊すると告知していたため、施設への取材も進めました。すると明らかになったのが利用料の未納です。施設を運営する国立青少年振興機構の担当者は「各地の施設で昨年度の利用料が未納になっている。詳しくは明かせないが相当な額に上る」と説明。支払い計画書を作成してもらったもののそれも守られず、今年度は宮城復興支援センターの予約を受けないよう各施設に通知したと説明しました。5月に入り、この問題を報じるとさっそく翌日、関東のバス会社から私たちのもとに電話が入りました。「施設だけでなくバス会社への未払いも起きている」というのです。

被害を訴えるバス会社:
「1月のキャンプでバスを運行しましたが、その費用を払ってもらえません。担当者からは勝手に支払い確認書のファックスが送られてきて、分割で払いたいと一方的に提案がありました。何回かに分けて5万円ずつ払うという話でしたが、その期日が来ても払ってもらえませんでした」

バスの運行費用は40万円でしたが、結局支払いがあったのは1万6000円だけでした。このバス会社によりますと、同じようなトラブルは全国のバス会社から聞こえていて、中には180万円の未払いに悩んでいるバス会社もあるといいます。

その後も、キャンプに申し込んだという保護者や宮城復興支援センターのスタッフだったという人からも連絡が入り、キャンプ運営の実態が少しずつわかるようになってきました。そもそも未返金や未払いを繰り返す「宮城復興支援センター」とはどのような団体なのでしょうか。