■運休の判断、風向きがポイントでした
そのポイントは、風向きです。
JRは、風向きによっても運休しやすい路線が変わると話します。

JR東日本東北本部 橋本学指令室長:
「高い所を走っていたり、特に海沿いなどでは、川を渡るときに川と垂直に走行するので海からの風に弱かったり、山側の線区だと、谷がある陸羽東線では北風に弱いといったことがある」


台風14号では、南風が強まる予想が出ていて、もともと気仙沼線は南風の影響を受けやすい路線だったこともあり、ウェザーニューズはJRに対し、県内の路線の中でもリスクが高いということを伝えたということです。

これを受け、JRでは気仙沼線のみの計画運休を出したのでした。
JR東日本東北本部 橋本学指令室長:
「その後も気象の変化には十分注意し他の路線の影響も考え、注視はしていた。お客様への影響を最小限に抑えた判断ということでは、結果的に良かった」


一方、ウェザーニューズでは、過去の事例を分析し、きめ細かくJRに情報提供することで安全な運行につなげたいとしています。
ウェザーニューズ鉄道気象チーム 山下幸宏チームリーダー:
「過去の実績、気象データを分析してそれを予測に反映させることと、あとは気象特性をしっかり把握した専門のスタッフが、JR仙台さんと電話などで直接やり取りしてコンサルを行う、その2つですね」



計画運休は、安全の担保ももちろん必要ですし、一方で、運休したのに雨風が結果的に強まらない、というのも望ましくないですから、気象会社からの情報の精度が今後、さらに向上することが望まれます。