女川原子力発電所で再稼働した2号機に続き、今度は3号機の再稼働に向けた動きです。東北電力は東日本大震災以降、運転を停止している女川原発3号機の再稼働に必要な国の審査に向け、早ければ1月20日にも原子炉周辺のボーリング調査を始めることになりました。

16日会見した東北電力によりますと、このボーリング調査は、今後、再稼働を目指す女川原発3号機の審査を円滑に進めるために行われるものです。

調査期間は2年程度で、地表からおよそ50メートルの深さまで掘削し、原子炉建屋の下や周辺にある6本の断層について調べるということです。

東北電力原子力部 稲葉健夫部長:
「具体的な申請の時期は申し上げられない。再稼働の時期についても同様。今回実施する地質調査も含めて女川原発3号機の申請の準備を着実に進めていく」

女川原発3号機は通常運転中に東日本大震災が発生し自動停止し、現在も運転を停止したままになっています。東北電力は早ければ1月20日にも調査を開始する方針です。

ところで東北電力では、去年10月末に女川原発2号機が再稼働していてこれに続いて3号機についても早期の再稼働を目指しています。2号機については2013年に国の適合性審査に申請し、2023年2月までに許可と認可を得て審査が完了しました。また、審査と並行して進めていた安全対策工事が去年5月に完了し使用前事業者検査を経て再稼働に至りました。3号機についても、今後、同じようなプロセスを経ることになります。

ただ、南海トラフ地震や宮城県沖地震の発生が想定されているだけに、東北電力には、今後、3号機の再稼働に向けてもより安全性に配慮した取り組みが求められます。